この度は、当院で発生しました新型コロナウイルス感染症クラスターにつきまして、さらに感染の拡大を認め、患者様、そのご家族様をはじめ、各関係機関の皆さまには大変ご心配、ご迷惑をおかけしており申し訳ございません。
また、地域の皆さまにも多大なご心配をおかけしており、心よりお詫び申し上げます。
ホームページを通して、経過をお伝えしておりますが、十分にお伝えできず、連日ご心配をおかけしております。どうぞご不明な点などございましたらお申しつけ下さい。できる限り対応させていただきますので、何卒ご理解ご協力いただきますようお願い申し上げます。
【令和4年2月3日時点】
認知症治療病棟 入院患者様 32名陽性(うち1名は1/27転院)
昨日、夜間帯で新規の有熱者が4名(37.0℃台3名、38.0℃1名)発生しました。
今朝平熱となられた方もおられますが、本日この4名の方の抗原検査を実施します。
すでに感染陽性の方にも有熱者がみられますが、すべて37℃台で、そのうち酸素
吸入(0.5ℓ)が必要な方は2名です。微熱は基礎疾患や合併症にともなう炎症の遷
延によるものと考えますが、引き続き、経過観察をおこなっていきます。
認知症治療病棟関連 職員 21名陽性(前日より2名増加)
増加2名のうち1名は、2/2夜発熱あり、2/3他医療機関で抗原検査を受け陽性。
もう1名は、1/31発熱あり2/1他医療機関で診断されておりましたが、事務局で
把握できておらず、ご報告が遅れました。申し訳ありません。
認知症治療病棟以外の全職員のPCR検査結果
1/30 75名実施 75名陰性
1/31 65名(+1名)実施 65名陰性 (+1名)は、認知症治療病棟関連者
2/1 4名実施 4名陰性
2/2 1名実施 陰性
2/3 1名実施 結果未(1/31抗原検査にて陰性確認。認知症治
療棟の勤務に入っておりますので、他
病棟への勤務はしておりません。)
1/26のクラスター発生より10日経ちました。ピークアウトを待ち望んではいますが、現実は甘くなく、新規有熱者、職員の陽性者を認めています。厳しい感染管理を周知徹底し、また、患者様のご病状変化に注意し、診療にあたります。
昨日からの主な動きとしましては、職員の3回目のコロナワクチン接種を再開いたしました。院内感染発生直前から職員の3回目の接種が始まっておりましたが、クラスターという事態となり、中断せざるを得ませんでした。人員不足、陽性者増加のなか、ワクチン接種後の副反応も予想されるため、苦渋の決断ですが、職員の感染を防止するためにも決定しました。ただし、職員の接種スケジュールを勤務時間や体調を含め、慎重に検討したうえで、昨日より7名ずつ接種しております。
病院全体としましては、月初めのレセプト請求の時期となり、非常時の診療状況のため、事務的な業務が混乱を極めています。感染対策にはマニュアルがありますが、裏方の医事、経理、庶務関係には、毎日の目まぐるしい変化に加えて外来部門を担ってもらっており、休みなく頑張ってもらっています。電子カルテではない当院にとっては、つらいところですが、各部署で手伝えることを少しでもサポートしていきたいと思います。
本日まで、DPAT(八代更生病院より1名、あおば病院より2名派遣いただいております。)の方たちに後方支援をお願いすることになっておりました。支援に入っていただいた病棟職員の報告によりますと、うちの職員にとっても大きな刺激になり、DPATの方々から学ばせていただくことが多々あったと聞いております。おかげさまで、患者様方も安心して過ごされたことと思います。今回の派遣の皆さまとは本日まででひと区切りとなりますが、今日1日、どうぞよろしくお願いします。
当院の状況においては、もうしばらくDPATのお力をお借りしたく、その旨をお伝えしたところ、障がい者支援課のご尽力で、2/7~10の派遣を承諾いただきました。派遣スタッフは、熊本県立こころの医療センターと明生病院から入っていただくとお聞きしています。県内各所で要請の多い中、当院の希望を受け入れて下さり本当にありがたいです。
自宅療養となっている職員の症状経過は個人差がありますが、1日でも早く回復して、また元気な顔で復帰してくれることを、新しい希望の光として、この窮地をみんなで乗り越えていきます。
ひきつづき八代保健所、八代医師会、県の障がい者支援課、熊本精神科協会の皆さまには、大変ご多忙な中にも関わらず、ご協力をいただいており、心より感謝申し上げます。さらに、多くの皆さまが当院の各部署関係に職員を通してあたたかいご支援、お声かけをいただいており、重ねてお礼申し上げます。
毎日、夕方、作業療法室を対策本部として、看護部長を中心に対策会議を行っています。日中は事務局担当2、3人以外は本部に人の姿はありませんが、夕方それぞれの部署長が集まり報告と情報共有を行います。発生直後は、朝、夕と集まることがありましたが、徐々に体制が整い、それぞれの役割分担も身についてきました。
今回の認知症治療病棟におけるクラスター発生は、災害発生同様に、情報不足が現状の把握困難につながりました。今ようやく、情報を整理しながら、それぞれのやるべき事柄を全体を俯瞰しながら取り組めています。
各方面の皆さまには、大変なご迷惑、ご心配をおかけしているところですが、失われた信頼を、誠実に、1から立て直すべく、この一大事を、大きな試練とともに成長して生まれ変わる機会と私はとらえています。頭の中の整理をしながら、悪い結果についてもそこに意味を見出しながら、顔を上げて、本日も前に進みます。